レイモン・ペイネ Raymond Peynet

 

 

 若い頃から Le Rire (微笑)、France Dimanche (フランス日曜)Ici Paris (ここパリ) などの雑誌や新聞に漫画を発表、若くして才能を認められる。 文芸作品の挿絵や芝居・バレーの舞台装置も手掛ける。国際漫画祭でグランプリ受賞。パリ市金賞他受賞。抒情性豊かな恋人たちを描くペイネの絵は、一篇の詩のように、恋人たちの心の中に咲いている様々な花々を摘んで私達に見せて楽しませてくれる。世界中の若い人からお年を召された人々まで広く愛されている。モナコ公国がペイネの人形コレクションを収蔵。

 

1908年 パリに生まれる。

1922年 パリの産業装飾美術学校を卒業、広告デザインの道を志す。

1942年 ヴラマンクの野外音楽堂(キオスク)を見たとき"ペイネの恋人達"が生まれる。

       雑誌リック・エ・ラックに掲載。

1953年 国際漫画祭でグランプリ賞を獲得。

1958年 ブリュッセル万国博に、ペイネ人形、絵はがきなどが展示される。

1970年 国際オスカー賞受賞。

1974年 長編アニメ映画"ペイネの愛と世界旅行"を自作する。

1980年 「黄道十二宮」12枚エッチングとアクアチント制作。

1981年 カロ(フランス)の壁画制作。(長さ40m×8m)

1985年 ペイネのデザインで聖バレンタインの記念切手発行。(フランス)

1985年 レイモン・ペイネオリジナルリトグラフ恋人達のシリーズ発刊。

1986年 レイモン・ペイネ美術館(軽井沢・日本)オープン。

      ペイネ夫妻がオープニングに来日。

1988年 レイモン・ペイネ美術館(アンティーブ・フランス)オープン。

1999年 カンヌ近郊の病院で死去。

 

                              レイモン・ペイネのオリジナルエッチングとリトグラフ

 

レイモン・ペイネは20世紀を代表するイラストレーターでヨーロッパ、アメリカでも大変人気があります。現在はフランスのコートダジュールのアンチーブ市に市立美術館があります。アンチーブは、サントロペ、カンヌ、ニースなどと共にフランスのコートダジュールからイタリアのリビエラに掛けての高級リゾート地をなす町です。コートダジュールは多くの芸術家が住み着いていて、幾つもの有名な美術館があります。ニースにはシャガール、マチス、ヂュフィーの美術館があります。カンヌは美術館はありませんが、カンヌ国際映画祭などが有名です。そしてアンチーブにはペイネとピカソの美術館があります。どちらの美術館もアンチーブ市が所有経営して市の重要な観光資源になっています。日本でも長野県軽井沢町と岡山県美作町にペイネ美術館があります。軽井沢のペイネ美術館はタリアセンという公園の中に、軽井沢高原文庫、朝吹登美子館、バラ園などと一緒にアメリカの有名な建築家レイモンが建てた建物の中にあります。

 

 さて、ペイネはイラストレーターでしたので、新聞などにイラストをだしていましたが、

原画はそう沢山の残っていません。原画を売るという発想がなくて、原画は人に上げたり、安く売って散逸しています。版画は2度出版されました。1度目は1985年にミュレさんという方がオリジナルリトグラフを35作品程同時に出版しました。また、エッチングで12宮の星座シリーズを製作しました。この年はフランス政府がペイネの記念切手を発刊した年ですので、その記念切手と同時に版画も再作されました。ペイネはイラストレーターですので、多く刷る事に抵抗がありません。オリジナルリトグラフは紙を替えて沢山刷られました。250部限定(コメント入りリトグラフ用紙)250部限定(コメント無リトグラフ用紙)350部限定(光沢紙 切手付)650部限定(光沢紙 切手付)和紙150部とEA(刷数不明でも数十枚)つまり1作品に着き1700部ぐらいが製作されました。つまり、全体では6万部程です。さて、エッチングですが。120部限定で出版されました。EAが少しです。その他に和紙に刷った作品もあったようです。けれども、世界中で販売されて1993年のミュレさんが亡くなった時には倉庫に1万部程のこっていました。(私のモンペリエ大学の後輩のトカールさんがミュレさんの甥にあたり、トカールさんが画商です。)私はトカールさんに案内されて、ニースの郊外にあるミュレさんの倉庫に行きました。そして、オリジナルリトグラフ3000部とエッチングを全て買いました。エッチングは200部程ありました。その後、ペイネが1999年に他界した時に私は1000枚買い足しました。残りのオリジナルリトグラフも全てその年の内にトカールさんは完売いたしました。1990年代にアゴスティーニという人(トニー・アゴスティーニという画家の息子)が10作程のリトグラフを製作しました。

 

 オリジナルリトグラフとエッチングは発刊されたて今年で30年です。ペイネが他界して15年が過ぎます。 1980年代~1990年代ペイネのオリジナルリトグラフは10万円程の値段でデパートの額売場やポスター売場で売られていましたが、今は見かける機会がありません。その時代も弊社で15万円以上で売っている作品はそれらの売り場に並ぶ事はありませんでした。なぜなら、私が全部買占めたからです。つまり、どこにもないのです。インターネットなどでペイネと打つと出てきますが、売り切れになっている場合が多いようです。弊社も在庫が少なくなってきましたので、在庫のの残り少ない作品は少し高めの価格設定になっています。それ以外は12万や15万で販売しています。版元のミュレさんはフランスのロータリークラブの会員でした。ロータリークラブの例会などにペイネを良く招待していましたので、ロータリークラブの会員がエッチングはだいぶ買い占めたようです。つまり、エッチングは刷数が少ないのです。市場にでないで、ロータリークラブの名士が買い求めました。私が所有している作品も数少なくなってきたので、120万円の価格設定が妥当と判断しています。もう少し枚数が減ったら150万ぐらいにはあげようかと思っています。2015年

 

                                                (株)アデカ 武田 康弘